電子書籍は、Amazon Kindleや楽天Koboをはじめ、多くのサービスで手軽に購入できる時代になりました。
スマホやタブレットだけでなく、目に優しい電子ペーパー端末も普及し、紙の本を持ち歩かなくても数百冊をポケットに入れられる――まさに読書好きには夢のような環境です。
しかし、実際に電子書籍リーダーを購入し、数か月使ってみて分かったのは
「誰にでも合うわけではない」という現実でした。
この記事では、私が購入した Onyx社のBOOX Nova3 Color を例に、
電子書籍のメリットとデメリット、購入前にチェックすべきポイント、
そして後悔しない選び方までを解説します。
■ 購入の背景
私はポイントサイト経由で電子書籍を購入することが多く、
結果的に複数のストア(Kindle、Kobo、BookWalker、Google Play Booksなど)に本がバラける状況に。
さらに「夜間でも目が疲れにくい環境で読書したい」という理由から、
電子ペーパー搭載のBOOX Nova3 Colorを選びました。

BOOX Nova3 Color,カラー電子ペーパー,7.8インチ,E Ink,Android10,電子書籍リーダー
■ 電子書籍のメリット(体験+一般的利点)
メリット | 詳細 |
---|---|
複数ストア対応 | KindleやKoboが自社サービス専用なのに対し、BOOXはGoogle Playからアプリを入れられるため、複数の電子書籍サービスを横断利用できる。 |
目に優しい | 電子ペーパーは発光ではなく反射型表示なので、夜間の長時間読書でも目が疲れにくい。 |
持ち運びやすい | 1台で数百冊以上を保存できるため、旅行や外出時でも荷物が増えない。 |
バッテリー持ちが長い | E Inkは画面を更新しない限り電力消費が少なく、充電は数週間単位でOK。 |
■ 電子書籍のデメリット(体験+技術的背景)
デメリット | 詳細 |
---|---|
動作が遅い | E Inkは液晶や有機ELに比べて応答速度が遅く、ページめくりやスクロールにラグがある。特に漫画のようにページ送りが多い場合はストレス。 |
残像(ゴースト)が残る | ページを切り替えた後、前のページの薄い影が残る現象。完全リフレッシュで解消できるが、処理に時間がかかる。 |
オフライン利用不可アプリがある | ストアによってはダウンロードしていてもインターネット接続を要求される場合があり、外出先で読めないことも。 |
端末間におけるアプリの同期 | 複数端末で読むと、アプリの読書履歴が同期されていない場合がある。 |
満足感の欠如 | 紙の本をめくる感覚や、本棚に並べる視覚的な楽しみがない。読書体験が「消費的」になりやすい。 |
■ 電子書籍 vs 紙書籍 コスト比較(10年間試算)
項目 | 電子書籍 | 紙書籍 |
---|---|---|
初期費用 | リーダー端末 2〜5万円 | なし |
1冊あたりの価格 | 紙より5〜20%安い(セール時は半額以下も) | 定価販売が多い |
保管スペース | 不要 | 必要(本棚・収納) |
買い替え費用 | 端末寿命は約5年 | なし |
総コスト(10年・年間50冊・1冊1,000円換算) | 約55万円(端末2台買い替え含む) | 約50万円+本棚費用 |
※端末を高価なモデルにすると、電子書籍のほうが高くなる場合あり。
■ 複数ストアの本をまとめて管理する方法
- 専用リーダーアプリを統一
→ KindleやKobo以外では「Moon+ Reader」「ReadEra」など汎用ビューアで統一可能。 - DRMフリー書籍を選ぶ
→ 青空文庫や一部出版社の直販ではDRMなしのEPUB/PDFが入手可能。 - クラウドストレージ活用
→ Google DriveやDropboxに書籍データを集約し、端末からアクセス。
■ 購入前に使える「電子書籍適性チェックリスト」
- 出先や旅行中にも読書をすることが多い
- 本の収納スペースが限られている
- 動作の速さよりも目の疲れにくさを優先したい
- 紙の手触りやインテリア性はあまり重視しない
- 多少の端末設定やアプリ導入に抵抗がない
→ 3つ以上当てはまれば電子書籍向き、2つ以下なら紙書籍派の可能性大。
■ 他の選択肢比較
製品 | 特徴 | 向いている人 |
---|---|---|
Kindle Paperwhite | Amazon専用・軽量・防水 | Kindleユーザー、Amazon利用頻度が高い人 |
Kobo Sage | 楽天専用・大画面 | 楽天ポイント活用派 |
BOOX Go Color 7 電子ペーパー E Ink タブレット 4G 64G フロントライト (ホワイト) | Android搭載・複数ストア対応 | 複数サービス利用派、技術的設定が苦にならない人 |
折りたたみスマホ(Galaxy Z Foldシリーズ) | 高速・多機能・電子書籍以外も万能 | 端末1台で全て済ませたい人 |
■ まとめ
電子書籍リーダーは、
- 本の保管スペースが限られている
- 出先で頻繁に読書する
- 目の疲れにくさを重視する
といった条件に当てはまる人には非常に便利です。
一方で、
- 動作の速さ
- 本をめくる感覚
- インテリアとしての本棚
を重視する人には、紙の本のほうが満足感が高いでしょう。
私自身は電子書籍を導入して後悔した部分もありますが、状況や目的によっては非常に有効な選択肢です。
大切なのは「自分の読書習慣に合うかどうか」を見極めてから購入することです。
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